易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

立ち退きの占

詳細は忘れましたが、
昔、易研究会で出された占例。

賃貸物件における貸主、借主の問題で、
大家は立ち退き料を支払っても
部屋を明け渡してほしいのだが、
はたして立ち退いてくれるだろうか、
という占でした。

占者は六変筮で筮して、*1
噬嗑を得ました。
     
占った人は「立ち退いてくれる」と、
占断したそうです。

おそらく、
噬嗑なので障害があって容易ではないが、
之卦は進むという卦なので、
事態の進展を見たのでしょう。

卦意による判断です。

しかし、この時、
大家(たいか)であられる某先生は、
「ちょっと無理だね」
と云ったのです。

先生曰く。
この本卦、之卦においては、
離☲の形がそのまま残っています。
(離には宮殿という意があります)
住居である離☲は動いてくれなくて、
当方は震☳が坤☷になってしまい、結局
根負けしてしまうのではないか、
というのです。

すなわち、先生は、
内卦、外卦による彼我の占法と
象占によって卦の変化を読んだのです。

この占を読まれた方は、
どのように考えるでしょうか。

ここでは、二つの読み方を
並べるだけにしておきます。

*1:これ、本来は三変筮ですね。