艮為山の初爻は、
動かなければ咎めなし。
という爻です。
ところで、この爻は、
山火賁を伏していますが、
これをどう解したらよいでしょう。
いろいろ考えられます・・
- 賁は一種の噬嗑ですから、安易に動くと障害にあう。
- 体裁を飾り見栄を張って、つまり動いて失敗する。
(以上は易学大講座より)
- 賁は艮内に離を止めていますから、動かないで明徳を養うとよい。
- 賁は飾るですから、礼を以て己を飾りなさい、すなわち止まっていなさい。
(以上は儒教ふうの解釈です)
- 見た目にだまされて、動いてしまう。
・・・etc.
このほかにも、
いろいろ読めると思います。
柳下先生は、伏卦につき、
こんなふうに云っています。
読者が、さらに伏卦も参考にするようになったら、
また一段と易占の妙を体得できるとおもいます。
(「易入門」)
得卦得爻そっちのけで、
伏卦だけを見て、
結論を出してはだめです。
しかし、
口には出さずとも、
頭の中では伏卦を思い浮かべて、
深い占考をしたいものです。