地火明夷の卦辞は、
明夷、利艱貞。
です。
卦辞において、
「利艱貞」といっているのは、
ここだけだそうです。
李舜臣曰く。
易卦において「利艱貞」の辞は、
皆爻にかけてあるのだが、
(噬嗑の九四、大畜の九三)
明夷だけは一卦全体にかけてある。
これは君子の明が傷れるのを見て、
懼(おそ)れるべきこととして、
危うき辞をもってこれを戒め、
その時たるを知るべきであると
強調しているのである。
それだけ、
地火明夷という卦は、
暗黒の世界だということです。
自分の明徳を蔽い隠して(晦其明)、
耐え忍ばねばなりません(利艱貞)。
易に通じた某先生は、
「ハイ、ハイと云って、
バカになっていればいい」
と仰っていました。
これは箕子の佯狂(気が触れたふり)です。