易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

止められる卦

以下の占例は、
小生が創作したものです。

× × × × 

A君は司法試験に五度失敗し、
今年を最後と勉強に励んできました。

模擬試験の出来も上々で、
合格圏内をキープしています。

「あとは運だけだ」

そう思ったA君は、易者のもとを訪れ、
一筮を乞いました。

易者が合否を筮すると、
山天大畜の上爻を得ました。

爻辞は、
何天之衢。亨。

易者、断じて曰く・・

大畜は、
止まって実力を養い、
時を俟って社会の為に働くという卦。

今上爻を得たというのは、
これまで蓄えてきた実力を発揮し、
天を自由に進んで行くように、
希望が大いに通達するというのです。

今回が初めての受験ならば、
不合格ともなりえましょうが、
これまで六年も努力してきたのですから、
必ずや合格できるでしょう。

A君は目を爛々と輝かせて、
易者の話を聞いていました。

そして、
深々とお辞儀をすると、
「はい、有難うございます」
と云って鑑定室を後にしました。

はたして、
A君は六度目にして、
司法試験に合格したそうです。

× × × × 

筮前の審事によって、
進めるか、止められるか、
を判断するところが、
この占の最大のポイントです。

筮前の審事がなければ、
この占は回答不能となります。