易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

説による違い

咸の九三は、
従ってはいけないものに
従ってしまう爻ですが、
この従ってはいけないものを、

  • 上六とする説 (岩波易経) 
  • 六二とする説 (易学大講座) 

・・その他があります。

前者は、
程伝によっていると思われますが、
この三爻のことを、
兌悦の主である上爻に感じて動く、
自主性のない爻と見ています。

後者は、
大岳説であり、
この三爻を、
正応の上六と感応せず、
比の六二を固執してそれと共に感じ動く、
下劣で卑しい爻と見ています。

ザックバランに云えば、
九三は、
応爻の上六に従うのか、
比爻の六二に従うのか、
という論点です。

「どちらを取るかは、
易者の判断でいいのです」
と易の上級者は云っていました。

両説押さえておいて、
筮前の審事によって、
その都度決めればいいと
いうのでしょう。

ただ、
六二説を知らなければ、
易学大講座の〈占考〉は、
まるでわからないことになります。