易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

翻訳あれこれ

失われた時を求めて」は、
どの翻訳で読んでも一長一短です。

現在のところは、
岩波で読んだり、
はたまた光文社だったり、
その時々の気分に応じて、
読んでいます。

紙面や活字などは、
光文社に軍配が上がりますが、
「すこぶる」を多用していたり、
その他文学ちっくな語彙を
用いている点は肌に合わない。
(小生の趣味です)

でも訳者の高遠弘美氏は、
いい先生っぽくて好感が持てる。

いく種類かある、
失われた時を求めて」の
翻訳文を掲げてみます。

× × × × 

お嬢さまは今夜は
ひどくいやらしいことを考えているようね。
ちくま文庫 井上究一郎 訳)

今晩のお嬢さまは、なんだか
いやらしいことを考えてらっしゃるようよ。
集英社文庫 鈴木道彦 訳)

お嬢さま、今夜は、
ずいぶんいやらしいことをお考えのようね。
岩波文庫 吉川一義 訳)

お嬢さまは今晩、
とってもみだらなことを
考えているようにわたし、
思うんだけど。
光文社古典新訳文庫 高遠弘美 訳)

今晩のお嬢さま、なんだか、
ひどくいやらしいことをお考えのようですわね。
PHP 鹿島茂 訳)

× × × × 

そんなに違いのない箇所ですが、
鹿島先生の訳が、一番、
い・や・ら・し・い……かな。

最も淑女っぽいから?