沢山咸の四爻に、
貞吉悔亡。
とあります。
四は心の象なので、
この爻がこの卦の成卦主です。
なので、
咸卦全体の注意事項として、
感じる道を、この爻で
説いているのです。
貞は「正しい」ですが、
程伝による定義を
述べておきます。
貞者虚中无我之謂也。
貞とは、
中を虚しくして、
无我の謂いなり。
すなわち、
咸卦を得たならば、
無我であれば、
吉にして悔い亡ぶ、
というのです。
こう解することで、
易の辞がぐっと高いものに
なりました。
象でいえば、
互乾は天の道でありますし、
離を伏していますから、
中虚の象によりて、
無我の境地といえます。
ただ、
これは占というより、
義理易の話かもしれませんね。