天在山中大畜。── 大畜、大象
(天、山中に在るは大畜)
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小生思うに、
山の中に広大無辺なる天が
あろうはずはありません。
ただ、
こういうイメージに擬(なぞら)えて、
天のごとき大きな徳を養いなさいと、
教えを垂れているのです。
× × × ×
新釈漢文大系 易経には、
このような解説がありました。
大象には実象と仮象がある。
地上有水比や地中生木升は実象である。
(現実にこういうものがある)
風自火出家人や天在山中大畜は仮象である。
(現実にこんなものはない)
どちらも義を以て人に示しており、
これをすべて象というのである。