豫二爻は、
うらなうに際しては停滞運ですが、
義理易においては理想の楽しみであるようです。
楽は耽るべからず。逸は縦(ほしいまま)にすべからず。
憂患に生きて安楽に死す。
六二の豫こそ孔顔の曲肱陋巷(きょっこうろうこう)の楽である。
(沈起元 「周易孔義集說」)
豫六二 「介于石。不終日。貞吉」 の楽こそ、
孔子・顔回の云う楽なのであると云っています。
「論語」 述而
疏食を飯(くら)い水を飲む、
肱(ひじ)を曲げてこれを枕とす。
楽しみ亦た其の中に在り。
(粗末な暮らしにも楽しみはある)
「論語」 雍也
賢なるかな回や、
一箪の食、一瓢の飲、陋巷に在り。
回や其の楽しみを改めず。
(賢いものだね、顔回は。
貧しい暮らしの中でも、
自分の楽しみを改めないのだから)