武隈天命『易占の要諦』より、
氏の占例を紹介します。
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相談者は83歳の女性。
「半年前から咳が止まらない。
現在 A病院に通っているが、
1ヵ月経っても咳は治らない」
というご相談です。
天命氏は、
このまま A病院に通っても
よくはならないと感じたのでしょう、
漢方医のいる B病院に変更してはどうかと
思いついたようです。
占的:
A病院とB病院の、
どちらに掛かるのがよいか。
A病院には雷山小過の六五
B病院には地沢臨の六五
䷽ ䷒
氏は占考過程を記してはいませんが、
(基本的な卦読みですからネ)
「一度、B病院に行かれてはいかがですか」
と相談者にアドバイスしています。
結果、
B病院に通うようになってからは、
咳も随分と治まってきたそうです。
最後に先生は、
病占の要諦を書いてくれています。
このように複数の病院から
(どちらの病院がよいかを)
選ぶ際には、より “良い卦(吉卦)” とされる
卦の方を選ぶのですが、「病占」となりますと
それとは逆に “吉卦” とされる卦の方が
『悪い(悪くなる)』とされます。
これはおそらく大岳流の見方ですが、
知っておくとよいと思います。
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ブログ主による蛇足。
A病院は、
小過ですから治療法が背いているのでしょう。
爻辞占をするなら、
「治りませんから、他の病院を探すとよい」
と読むことが出来ます。
B病院は、
「こちらの病院に臨みなさい」でしょうか。
爻辞も、
(坤の老婆が)九二の名医に頼って吉、
と解されます。