「義理易は学者等のするもので、
易占家が行う占筮とは別物だ」
そう考える人がいますが、
しかし義理易における高度な解釈を、
易占の判断材料にする占法もあるのです。
おそらく、
『易学大講座』を学ぶ易占家で、
三変筮の可否占をされる方々は、
そのようだと思われます。
同書の易辞解釈において、
いにしえの義理易の解釈が、
縷々述べられている所以です。
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例を記しておきます。
田獲三狐。得黄矢。貞吉。
象曰、九二貞吉、得中道也。
── 雷水解、九二
この象伝につき、
義理易にはこんな註があります。
謂うところの貞なれば吉とは、
その中道を得るなり。
邪悪(小人)を除去し、
その中直の道をして行なうを得しむれば、
乃ち正にして吉なり。
(『程伝』)
爻辞占の名手であられる某先生は、
こう仰っていました。
「こうした『程伝』の文章を
占に当て嵌めることは大変ですが、
大切なことです」
易占も上級者になると、
このような占考をしているのです。
いわゆる、
‘易者’ですね。
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「易占の秘密は易経にある」
これは『易─占法の秘伝』の著者の言葉です。
(特に『程伝』を推奨されています)