卦主とは、一卦六爻中の主爻のことで、
成卦主と定卦主とがあります。
(詳細は易書を見てください)
六十四卦における卦主は、
周易折中にあるものが通説なのでしょうか。
よく易書に掲げられています。
新釈漢文大系 「易経 上」 の、
p.44 にその一覧がありますので、
参考になさるとよいでしょう。
占においては、*1
得爻と成卦主を意識すべきである、という人がいますが、
小生はまだそのレベルでないらしく、
あまり考えずに占考しています。
定卦主は、易経を読む際に、
自然と触れているといった感じです。
占において特に意識することはありません。
占においては、
成卦主のほうが大事かもしれません。
火雷噬嗑の成卦主は、
折中によれば六五です。
彖伝に、
柔得中而上行 とあることが、
その根拠のようです。
柔であり、中であり、上行するのは、
六五だからであると。
義理易の観点からはこれでよいでしょうが、
占筮派となると、事はちょっと複雑です。
すなわち、
泰否の交易生卦の観点からは、初九と六五、
頤中に物ある象の観点からは、九四が、
それぞれ成卦主といえるからです。
つまり、占筮派にとっての、
噬嗑の成卦主は、場面によって異なるわけで、
六五であり、初九・六五であり、九四でもあり、
筮前の審事によって使い分ける必要があるのです。
こんなところも、
三変筮の難しいところです。
*1:特に三変筮でしょう。