大学の先生はどうか知りませんが、
易占を主にするなら、公田連太郎翁の
この姿勢をもって、易経を読むとよいです。
『中孚。豚魚吉。利渉大川。利貞。』
この卦の文字の解釈には、いろいろな異説があり、
古来の学者、各々説を立てておるのであるが、
だいたいの意味は、結局、同じいことになるのである。
細かい文句の解釈には相違があり、
やかましく議論しておるのであるが、
それは二千年後の今からではとうてい
解決し得られない問題である。
枝葉末節を議論して、根本の大事を忘れるのが、
多くの学者の弊風である。
今からはとうてい解決し得られない問題に
引っかからないで、
重要なる根本の趣意をみるべきである。
(易経講話)
これは、
「新釈漢文大系 易経」を読むにおいても、
注意すべきことだと思います。
細かい文字の解釈、諸説に、
ページを割いていることがありますから。
しかし易占を主とするならば、
文字の解釈に拘泥するより、
易思想、易システム、卦爻と辞との関連・・
に意識を向けるべきです。