加藤大岳氏による風山漸の占考に、
このようなものがあります。
談判・交渉・取引なども、
消極策から積極策に転じて有利となり、
彼我ともに相益する結果を
齎(もたら)すことが多いと判じます。
(易学大講座)
この文章は生卦法を使って
書かれています。
まず、
この占考のベースには、
彼我の占法があります。
(内卦=我 外卦=彼)
漸は艮下巽上の形なので、
彼は倒兌☴で話し合おうとしているが、
我は艮☶で相手を拒んでいる。
そこで、
「消極策から積極策に転じて」
すなわち、
我を艮☶から震☳に転ずるならば、
(内卦を上下に顛倒させれば)
(我の態度を変えたならば)
䷴ ䷩
運勢は風雷益となって、
「彼我ともに相益する」
ことになるのでして。
こうした卦の操作を、
真勢流の内顛生卦といいます。
易学大講座には、
真勢とも、内顛とも、
書いてはないのですが、
大岳氏は真勢の生卦法を、
さらりと用いています。