易学大講座(第七巻)の震為雷の項、
── 六五の占考(p.223)を読むと、
之卦と伏卦の違いの、緩やかだけれど、
具体的な説明があります。
変卦は随で、(中略)
臨機応変に事に随つて
よろしきを得て行く時です。
(中略)
この随を伏卦として見れば
人に従つてなほ安定を得ない
といふことになります。
前者は之卦の見方で、
震為雷 → 沢雷随 と卦が変化して、
「事に随ってよろしきを得る」と、
運勢が好転することになります。
後者は伏卦の見方で、
「人に従ってなお安定を得ない」
と、得られた爻辞の運勢の枠内において、
判断することになります。
之卦なら「咎なし」だけれども、
伏卦なら凶判断のままです。
易学大講座の時点で、
それも第七巻の p.145 以降、
大岳氏は伏卦の考えを示しておられます。
(読んでおられる方はご存知のはず)
これは特筆すべきことだと思います。
× × × ×
第七巻 p.145 については以前に書きました。
伏卦 - 易経を読むブログ