柳下「易入門」には、
得卦に直面した際の
注意事項が述べてあります。
易占を、たび重ねて行ううちに、
直感が働くようになって得た卦をみると、
それを鋭く感じることがあります。
その直感は無視することはできませんが、
余り直感に頼らずに、あくまで、
得た卦爻を推究して判断することを、
建て前にすることです。
直感に頼らずに、
合理的に推究すべきであると
云っています。
愚生思うに、
氏の「易入門」は、
三変筮について述べた本であり、
主に可否占が前提になっている。
〇〇してよい。
〇〇してはいけない。
〇〇は成就する。
などの「可否」「成否」を
易経(義理易)に準拠して断ずることが、
この本のスタンスなのです。
たとえば、
〇〇してよいか、を占って、
乾の初九が得られたら、
ひとまず直感は排除しておいて、
用いる勿れ の辞によって、
占断するというわけです。
法律家のように。
ここには直感の入り込む
余地はありません。
しかし、
三変筮であっても
可否以外の占事を筮する場合、
勝敗占だとか、射覆ならば、
易経に準拠するだけでは、
おそらく占えないでしょうから、
直感も重要ファクターになるでしょうが。
こんなふうに、
「易入門」の文章を読めば
いいと思います。