巽為風 初六の辞です。
進退。利武人之貞。
進退す。武人の貞によろし。
義理易においては、
「武人之貞」が大事なんだろうけど、
占筮においては、
「進退」に着目すればよい。
ということで、
占でこの爻を得たら、
説卦伝の 巽為進退、為不果。
をもって占えばよいでしょう。
進んだり、退いたり、
風のように疑い、迷ってばかり。
そんな優柔不断な態度では、
何事も果たせないだろうと。
重巽の、下の巽の、そのまた下、
ですからね。
朱子はこう云っています。
初は陰を以て下に居り、
巽の主となるも、
卑巽の過ぎたるが故に
進退して果たさざるの象となす。