易では、
女が正しく嫁いで、
主として女が正しく家を保つことを
とても重んじています。
女が嫁ぐ卦である帰妹には、
帰妹は天地の大儀なり(彖伝)。
とあります。
家庭の卦である家人には、
男女正しきは、天地の大儀なり(彖伝)。
とあります。
女が嫁いで、
男女が家庭を保つことを、
「天地の正しい道である」
と考えているのです。
序卦伝にはこうあります。
天地があって万物があり、
万物があって男女があり、
男女があって夫婦があり、
夫婦があって父子があり、
父子があって君臣があり、
君臣があって上下があり、
ここに上下の礼儀が生じる。
これによれば、
人の世は男女から始まっており、
人の世を正しく保つためには、
礼にのっとるのがよいのです。
礼とは、
これを大きく例えれば、
宇宙の法則とも、
云えるかもしれません。
男女が交わって、
家庭を維持してゆくということは、
それは礼のはじめでもあって、
礼によって人の世、天地万物が
正しく維持されてゆくと、
いうことが出来ましょう。