加藤大岳氏の占に、
重艮の象を扱ったものがあります。
細部は省いて、
大胆に書き換えますと・・
要するに、
経営している店を売ることの可否
を占っています。
売って人に渡した方がいいか、
今まで通り店をやった方がいいか。
氏は筮して艮之晋を得ました。
䷳ ䷢
得卦を一瞥すると、
店の出入口が二つに分かれている
ことを氏は見抜きました。
本卦の重艮は、
門の二つある象だからです。
そこでこのように占断されました。
店を両断して、半分を売り、
半分は商売を続けていくのがよい。
その理由は、
艮 → 晋 の変化を
このように読んだのです。
重艮の一つの爻(九三)は変じて
内卦を坤(更地)とし、
他の一つの爻(上九)は動かず
外卦に離を生じている。
これは内卦の店のみを売却し、
外卦の店はきれいに飾って(離)、
商売を継続する象であると。
その結果は、
「果して然り」
ということだったようで。笑
ごく基本的な取象なのですが、
自分がこのように軽々と占断するとなると、
案外難しいのです。
六変筮において、
爻、象の変化を見ることが、
苦手な人が多いようなので、
ここに大家の占例をお借りして、
「象占」を記してみました。