艮為山の三爻。
艮其限。列其夤。厲薰心。
旧版の岩波「易経」による、
高田真治先生の註釈は・・
(艮為山の九三は)過剛不中、
上下卦の限界に在り屈伸自在ならざること腰の如く、
上下判隔すること背骨を裂くが如しとの意。
この文章、
簡にして要を得ていると
思います。
「上下判隔」は、
程伝からの流用ですが、
占においても使える文言です。
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三爻の棒によって、
上下の四陰が
わかち・へだてられている象。
初二の陰と四五の陰が
背中の左右の肉で、
三の一陽が背骨の象
とも云えます。
三爻は、
過剛不中で、艮の主爻ですが、
また同時に、
坎の主爻、震の主爻でもあって、
大変な緊張感のあるところです。
止まる力と、陥る力と、動く力が、
複雑に交錯し合っています。
(東京の地下のようですね)
それで、
背骨がバラバラに折れてしまうと
いうのです。
人物占ならば、
頑固で片意地を張るために、
(過剛不中で、艮の主爻)
運勢を落としてしまう人です。
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