易は「中」思想であるので
たとえば震卦においては、
震動のさなかにあっては「静」を、
戒懼という静の場面では「動」を、
それぞれ重んじています。
それを卦辞では、
震驚百里。不喪匕鬯。
と云っていて、
これは動中の静です。
また大象には、
恐懼修省。
とあって、
こちらは静中の動です。
前者は、
天変地異にあって落ち着くこと。
(動中の静)
後者は、
懼れ慎んで自らを修養すること。
(静中の動)
・・です。
しかし、結局、
両者は連動していて、
普段から懼れ慎んで修養に励み、
「不動心」を養っておれば、
イザという時にも冷静沈着でいられる、
すなわち「中」に適った行いが出来る、
というのです。
易の考え方のパタンです。