易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

懼れ慎む

易経の大象は、

文辞荘重、意義深淵で、
到底孔子以外の人の手にはできまい。*1

といわれるくらいの名訓がそろっている。

なので誰かを占った場合には、
この大象について説いてみるのも、
問占者のために資するものと思う。

たとえば、
震為雷なら・・

象に曰く、
しきりに雷あるは震。
君子以て恐懼修省す。

これなど、
孔子のこのような態度と共通している。

迅雷じんらい風烈には必ず変ず。
論語、郷党)

両者をまとめると、
天変地異・大変動に遭遇したり、
自分を驚かせるようなことに直面しても、
懼れ慎んでわが身を反省し、
徳を養う(道を守る)のがよろしいと。

乾為天の三爻には
「惕」字があって、これは
易を代表する一字ですが、
「懼れ慎む」ということは、
易における重要な考え方です。

*1:歴史的事実というより内容について云っている。