以下の引用は、
ボードレール「悪の華」より。
( 新潮文庫、堀口大學 訳 )
× × × ×
色白の
着物の穴がのぞかせる
そなたの貧しさ
美しさ、
(中略)
びろうどの
昔がたりの女王より
そなたは
重いそなたの木の靴を。
× × × ×
貧しさ ⇔ 美しさ
軽やかな女王の靴 ⇔ 重い娘の靴
というように、
性質の異なるものを対比して、
〈美〉を表現しています。
豪華絢爛な艶(あで)やかさよりも、
ちょっと物悲しかったりしたほうが、
「美しい」んだよね。