論語にこんな条があります。
子の曰わく、
政を為すに徳を以てすれば、
譬えば北辰の其の所に居て、
衆星のこれに
先生がいわれた、
「政治をするのに道徳によっていけば、
ちょうど北極星が自分の場所にいて、
多くの星がその方に向かって
あいさつしているようになるものだ。
(人心がすっかり為政者に帰服する。)」
出典:岩波論語
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道徳による政治を説いています。
しかし、
そんなことより、
易占を嗜む者ならば、
「これって、水地比の象だよね」
と思うのではないでしょうか。
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坎の主爻の北極星の周りを、
衆陰の星たちが整然と運行している象。
星々は坤順の徳をもって、
北極星である為政者に帰服しています。
壮大な星空の美しい調和が、
この水地比の形にはありますね。