沢水困・五爻の病占につき、
大岳氏の著書にはこうあります。
永患ひの者は恢復への一歩を踏み出すに反し、
急病の者は頓(とみ)に悪化して生命危篤の惧れがある。
(「易学病占」)
爻辞曰。
劓刖。困于赤紱。乃徐有説。利用祭祀。
困の五爻は、
今は困しい時であるが、
困苦のとけ散る兆しの出て来る
ところです。
ゆえに永患いの者は、
恢復への兆しが見えて来ると、
占考しているのです。
では急病の場合はどうか?
急に悪化して生命危篤の懼れありと、
見ているではないですか!
つまり、同じ爻辞なのに、
正反対の占考をしているのです。
こういうところが、
爻辞占のムツカシイところです。
扨て、
なぜ急病の場合を凶と見たのか。
こういった先人の占考例を
実際に自分の頭で考えてみることで、
実占力がつくのです。
これは病占だけでなく、
他の占題においても応用できますから、
ようく考えてみてください。
こんなの、
誰も教えてくれませんよ。
(論点であることも知らない)