愛する女性を描いた詩なのに、
ボードレールにかかるとこうです。
引用:
死骸めざして這い寄る
私は進んで攻撃し、よじ登って襲いかかる。
私にはいとおしいのだ、おお情容赦なく残酷な
きみを私には一段と美しくする、その冷たさまでもが!
(阿部良雄訳〔夜の穹窿にも等しく・・〕より)
:引用終り
「君は薔薇より美しい」
と布施明は唄っていますが、
「君はボロ雑巾のように美しい」
などと、反対表現をしますからね、
ボードレールは。
女体ににじり寄るシーンでも、
「死骸めざして這い寄る蛆虫の合唱隊」
と表現していますが(面白い表現だ!)、
オンナを深く愛するということは、
もしかしたら、
〈死〉につながるのかもしれませんね。