易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

三変筮と略筮

火沢睽の三爻を得た場合、
略筮を用いる人は、
どう判断するのだろう。

たとえば、
「新たに〇〇してよいか」
を占ったとしましょう。

これが三変筮なら、
爻辞が・・

見輿曳。其牛掣。
其人天且劓。
无初有終。

・・ですから、
髪切りや鼻切りの刑に遇うがごとく、
将来傷を受ける象ですから、
積極的な行動はNGですよと、
びしっと占うことになります。

これが略筮ですと、
之卦が火天大有ですから、
最終的な吉を見て、
辞の「无初有終」をもって、
初めは凶だが最後は吉なので、
苦労はあるけど〇〇してOK、
と占うのでしょうか。

当ブログでは、
三変筮を採用しておりますので、
この略筮の判断には、
大いに違和感があるのです。

無条件に、
火天大有を之卦とする、
その根拠は何なのだろうと。

では、
三変筮における火天大有を、
どのように扱うかと云いますと、
「現状を大いに有(たも)つべきである」
「無理に進むと日没になりますヨ」
と、睽の三爻に伏している、
教えと捉えるのです。

さらに、
「无初有終」の辞は、
現在、妨害に遇っているなら、
この辞をもって先に希望を見出す・・
というふうに辞を読むのです。

つまり、
将来、睽運に遭遇するのか、
現在、睽運に遭遇しているのか、
の違いです。

ですから、
これから新たに始める占ならば、
「无初有終」の辞は、
特に見なくともよいのです。

あえて見るなら、
「无初」だけをもって、
将来、支障苦労が生ずると、
辞を読めばよいのです。

難しいでしょうか?