明夷の上六を学んでいると、
ドキッとする文章がありました。
胡炳文のものです。
人の明は未だ必ずしも傷(やぶ)る能わざるなり。卒(おわ)りには乃ち自ら傷りて遂にその命を隕絶(いんぜつ。おちて絶える)すれば、則ちまた何の益かこれあらんや。
(本義通釈)出典:新釈漢文大系 易経
雑卦伝には、
明夷誅也とありますが、
明夷を天誅ととれば、
悪事の報いとして天罰が下る、
とも云えるのです。
ですから、
暴虐な政治とか、パワハラ、
SNSによる誹謗中傷など、
他人の明を傷つけるようなことは、
するものではない。
そうした悪事は、
結局、自分に返って来て、
命をも隕(お)とすことになる。
明夷の卦義に反するからです。
暴力は振るった者に返って来る。
・・そういうことです。