易経を読むブログ

易の 辞・変・象・占 について記しています。読書、日記、時事も。無断転載禁止。

時なるかな

坎五爻の象伝には、
坎不盈、中未大也。
とあります。

そして、
中未大也につき、
新釈漢文大系「易経」には、
このような註釈が引かれています。

五は剛中を以て
坎(あな)に盈()つる能はざるは、
中(ちゅう)の未だ
大いならざるを以てなり。
然らば則ち九五は、
大有の六五の反つて大中(彖伝)と
称するを得るにしかざるか。
曰く、大有は唯だ一陰のみにして
五陽これを宗とす、故に五は
陰なりと雖も大中となすなり。
坎の二陽はその勢いすでに分かれ、
又倶(とも)に陥を受く、故に五は陽なり
と雖も未だ大いならざるなり。
未だ大いならずと云ふは、
時ありて大いなるなり。
未だ大いならず、故に盈たず、
時ありて大いなれば則ち
平らかにして盈つ。
(趙汝楳「周易輯聞」)

時なるかな。時なるかな。

易は時を得なければ、
思うように動けないのです。

五爻といえども、
まだ坎の最中に在るので、
武器である剛中という才徳を、
十分には発揮できない。

易を学ぶ人は、
このような文章に慣れると、
よいと思います。