易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

人生のどん底

習坎、入於坎窞。凶。
── 坎、初六 

これを、古の学者は
以下のように註しています。

× × × ×

以陰柔居重険之下、*1
其陥益深、*2
故其象占如此。*3
朱子*4

初六陰柔、居重険之下、其陥益深、
故有在習坎而又入坎窞之象。
占者如是、則終于淪没而無出険之期、
凶可知矣。
(来知徳)

× × × ×

まァ、
陰柔不才にして、
穴の中のそのまた穴の底に
落っこちる。

そんでもって、
この泥沼から、
出られないでしょうと。

来氏は、
「淪没ニ終ル」
「出険ノ期無シ」
としていますが、
水中に没して終る。
険を出づるのときなし。
と云っています。

たしかに、
これでは、
「凶タルコト知ベシ」
・・ですね。

× × × ×

余談をひとつ。

安倍首相の年筮が、
仮に坎の初六だとしたら・・

坎を習(かさ)ねて
坎窞(かんたん)に入()る。
凶。

ということで、
「罪を重ねて牢獄に入る」
なんだけどね。

けど、
日本という国は、
どうやら、
法治国家ではないようです。

*1:陰柔を以て重険の下に居り、

*2:その陥ることますます深し、

*3:故に其の象占かくの如し。

*4:朱子の本義は
コンパクトで読みやすい(でしょう?)。