輿説輹。── 大畜、九二
輿(くるま)輹(じくしばり)を説(と)く。
車体と車輪を結びつけている
車軸のしばりを(自ら)ほどく。
つまり、
能自止而不進
(よく自ら止まりて進まず)
ということです。
元来有為有能である乾の中に位するのであるから、しばらく車体の「とこしばり」をはづしておいてもよい。それほど静かに徳を養へば咎はない。
(安岡正篤「易學入門」)
この義理易の解釈は、
なかなかいいと思います。
中位という現状の良さを保って、
そこでじっくり勉強なさいと。
占においては、
- 今進めば咎がある。六五に去勢される。
- 願望も今はムリ。
- 団体の解散。流産。貞節が緩む。(辞からの連想)
・・など、など、
積極的な判断はできません。
有能ではあるけれども、
時の不可なるを知るべし。
時舍(スツル)也。── 乾二爻、文言伝
を参考にせよ。