无妄卦の六爻を総論して、
参考に資する文章があります。
善く易を学ぶ者は、
よろしく時を学ぶべきであると
述べています。
(无妄卦の)六爻は皆无妄なり、
特に初九は位を得て震動の主となす、*1
時のまさに来たる、故に无妄往吉。上九は位を失いて乾体の極に居る、時すでに去る、*2
故にその行くは无妄といえども、有眚。无攸利。この故に善く易を学ぶ者は時を識るに在り、
初は吉と曰い、二は利と曰う、時なり。
三に災と曰い、五に疾と曰い、上に眚と曰い、
有妄もってこれを致すに非ざるなり、また時なり。初と二の皆往くべしとは、
時まさに動くべくして動くなり。
四は貞にすべし、五は薬する勿れ、
上は行けば眚有りとは、
時まさに静かなるべくして静かなり。
(胡炳文)
初と二の 「動くべき時」というのも、
无妄の道に適っておれば往くべし、
ということですので占においてはご用心。
人間の 「望み求める心」 なんてのは、
无妄ではありません、有妄ですから。