碩果不食。君子得輿。小人剝廬。
── 剥卦、上九
この辞の結婚占につき、
天の神さま(加藤)、地の神さま(柳下)は、
このように占考しています。
しかし今迄、家が貧しかつたり、母代りになつて家事に努めたりしてゐた人には、「輿ヲ得ル」 機会が近付いたとも言へます。
(加藤)縁談も、特別すぐれた娘が、修業などで婚期が遅れていた場合は有望だが、普通は当分望みはうすいといえる。
(柳下)
「碩果不食」 の象は、
婚期を逸した女性、オールドミス(死語)、
ということができます。
しかし、天地の神さまは、
この爻に条件付きで結婚の可能性を
見ています。
☷ ☶
☷ ☷
おそらく、
坤卦を想定して、
剥卦を見ているものと思われます。
家が貧しい、家事、修業は、坤卦。
そこへ一陽(幸運の種)が飛び込んできて、
剥卦になったと。
(眞勢の来徴生卦)
この一陽は、
婚期を逸した女性。
特別すぐれた娘。
でもありますが、
君子ハ輿ヲ得ル。
で、最後のワンチャンス到来、
とみることができます。
すなわち、
「碩果不食。君子得輿」 の辞に適っておれば、
結婚のチャンスがあると云え、
普通の人は 「小人剝廬」 の方を取って、
とうぶん望みはうすいと。
そのような占だと思います。