上以厚下安宅。──剥卦、大象
上は以て、下を厚くし、宅を安んず。
☶
☷
象を見るに、
一部の上級国民が上にいて、
国民は貧しい生活に汲々としております。
国内は空洞であり、
このままでは山は崩れ国家崩壊です。
そこで、大象伝は、
君主にこう教えています。
国の本(もと)である国民を厚く恵み、
安定した生活ができるようにしてあげなさい。
下は上の本、と程伝は云っています。
下である本が厚くなれば、
上も安定、国家は安泰なのです。
国家も、(易の勉強も)
モトであるキホンの充実が大事なのです。
××××
ところで、
我が国の君主はどうか。
貧しい国民からさらに剥ぎ取って、
一部の上級国民だけを厚くしていないか。
山地剥の教えに反していないか。