賁于丘園。束帛戔戔。吝終吉。
──賁卦、六五
個人的には、
好きな爻辞です。
(意訳)
質素に、ただただ、働きましょう。
報酬は少なくとも天は見ていてくれます。
華やかさはありませんが、
長期的には、後で振り返った時に、
「ああ、よかった」 と思えるでしょう。
すごい意訳ですが。笑
拙訳です。
易学大講座にこんな例が載っています。
ある易者さんが、依頼されて筮を執り賁の五爻が出たので、これは自分に対する束帛──鑑定料も内輪だなと判断したさうですが、果して僅少なものだつたといひます。(笑声)
賁卦は三、四、五爻に、
「終」 字が出て来ます。
この卦は、どの爻も、
三爻の永貞ならば終にはよろしい、
と考えていいと思います(私見)。
時は華美の時代であるが、
華やかに飾らないで、
自然の飾り、白色無飾、質素倹約であれば、
終にはよろしいと。
すなわち、賁の六五は、
永貞なれば終には吉で喜びがあるのです。
(ただし、物質運は、ナイ。笑)
易学大講座の病占の項には、
丘園を賁るのは墓を賁る意もあり不吉とします。
とあります。
丘園は、丘苑と同じで、墓所をいう。
(赤塚忠)