易経を読むブログ

易の 辞・変・象・占 について記しています。読書、日記、時事も。無断転載禁止。

天文を観て・・

山火賁について、
安岡正篤氏のこの文章───。

この彖伝は、二つの重大な意味を明らかにしてゐる。一は 「天文を観て時変を察し、人文を観て天下を化成する」 ことであり、その二は、「文明以て止まる」 といふことである。文明は進歩と共に止まることを知らねばならぬ。文明は進歩と考へて素朴から乖(そむ)き離れると、容易に文弱となり、頽廃堕落して破滅する。人間と歴史がそれを実証してゐる。故に賁は 「かざる」 と同時に 「やぶる」 である。
(「易学入門」)

「素朴」 という言葉から、
安岡氏の易経理解の深さが知れます。

氏は、
賁卦彖伝の 「文明以止」 につき、
「文明は進歩と共に止まることを知らねばならぬ」
と解していますが、はたして今の文明は
止まることを知っているでしょうか。

「やぶる」 にならないためにも、
人類は、賁卦初九のこころを、
もたねばならないと思うのですが。

××××

小生個人は、
「天文を観て時変を察し」
の辞が気に入っています。

占の立場からすれば、
天の文(あや)である天体の動きによって、
時の変化を占うというのですから。

これを易ふうに云えば、
こうでしょうか。

天から与えられた、
六画卦という陰陽の絵画的文様によって、
時の変化を読み取るのである、と。