小生が習った易の先生は、
初学のうちは一冊の本を何度も読んだ方がよいと云って、
明治書院の今井 「易経」 を推薦していました。
初読の段階では理解できなくても、
何度も読んでいるうちにわかってきますよ、と。
けれども、
周りの人を見ていて思うのは、
やはりいきなり今井易経では投げ出してしまうのがオチだ、*1
その前に易経や註釈の文章を 「読む力」 を養うべきだと。
そして、それには、
小生の個人的な感想ですが、
明徳出版社 「易経講話」 がよいと存じます。
小生は、かつて、
木曜休みの仕事をしていましたので、
毎木曜日には市立図書館に行って、
この 「易経講話」 を読むことを続けておりました。
この本は、
文章が 「講話」 形式なので、
まるで公田連太郎翁の講義に出ているようで、
下手な講座に参加するくらいだったら、
この本を6万円で買った方がよいと思うのです。
さらに、
易の講義だけでなく、
易註釈の文語訳が所々載っているので、
陰柔にして中正ならず・・また何の咎あらんや・・
のような文章に抵抗感がなくなるという利点もあります。
この 「読む力」 がついてくれば、
様々な易書を拾い読みしただけでも、
自分の易理解にそれらの説を取り入れることが出来、
ますます易経の勉強が楽しくなること請け合い!
小生の周りでも、
易経、易経と云っている人がいますが、
それぞれ易経の勉強が好きで好きでたまらない、
といったふうです。
こうなるためには、
ただ易経の授業に出席しているだけではだめで、*2
やはり自分で毎日毎日、一日30分でいいから、
易経を読む勉強を続けることです。
小生はかつて、
一日一爻辞学ぶとして、
ほぼ一年で384爻読んでいきましたが、
これだと脳の表面を滑ってしまうようでだめでしたので、
この反省を踏まえて、三日で一爻辞学んで、
脳の潜在意識深くまで染み入ることを意識して、
勉強をしております。
占をする方には、
「易学大講座」 をお薦めしますが、
やはりこの、易経を 「読む力」 がないと、
ただ眠くなるだけだったり、
占考を眺めるだけの勉強になりがちです。*3
けれども、それでは、
応用力がつかないのです。
某占い専門書店の女将と話した際にも、
柳下 「易・占法の・・」 は難しくて読めない人が多い、
ということでしたが、これなどもやはり、
この易経を 「読む力」 がないせいだと思われます。