地沢臨の三爻は、
甘臨。无攸利。既憂之无咎。
これを三変筮で得たら、
三変筮は 「可否」 を占う筮法ですから、
「无攸利」 の辞をもって、
否と占断することになります。
一方、
「既憂之无咎」 の辞は、
「おなぐさみ」 に係けてあるとして、
占においては用いないでよいのです。
(誰も教えてくれませんよ)
これは義理易方面の辞であると、
割り切って考えればよいと思います。
然れども人は過を改むるを以て貴しと為す。事の転移するは我に在り。若し能く其の益無きを知り、憂えて之を改め、佞媚(ねいび)の私を変じて、忠信の行を為せば、則ち庶幾(こいねが)わくは今日の是、以て前日の愆(あやまち)を蓋(おお)う有らん。何の咎か之れ有らん。
(「易経講話」 より)
「人は過を改むるを以て貴しと為す」
と云っていますが、
我々は貴くはないですから。
性格、変えられないでしょ?
こういう構文の他卦の爻辞につき、
ブログ主はかつて、
「この結婚の可否占は否である」
とネットに投稿したところ、
それをリツイートして、
「色々あるかもしれないが、最後は吉でしょ。
厲ういけれども孚があれば終に咎なしと辞にある」
・・と、上から目線の俺様は偉い的な自己主張が!
コイツ、易経読ンデネェナ。
小生は強く思いましたが、
こんな無礼者に教えてあげる気もなく、
一生そんなおみくじ易をしてろ!
と黙っておきました。
(閑話休題)
臨三爻の象伝に
「甘臨、位不当也」 とありますが、
これはこの爻が、正でもない、中でもない、
分をわきまえない輩、ということで、
易は中と正を重んじています。
××××
(おまけ)
虞翻曰、
兌為口、坤為土、土爰稼穡作甘。
兌口銜坤、故曰甘臨。
臨は、
兌の口が坤の土を含んでいる象。
三は口と土の接するところで、
土は五行によれば甘なので、
「甘臨」 というと。
意訳失礼。