山風蠱 六四。
裕父之蠱。往見吝。
この爻を、
以下のように解する人*1がいます。
六四は、体(たい)大過にして本末弱し、故に柔に過ぎて因循である。
初~四爻に沢風大過の象を見て、
☶
☴
大過・彖伝 「本末弱也」 の意をとっています。
すると 「吝」 字は、
雑卦伝 「大過顛也」 より、
大切なものをひっくり返して恥をかく、
と見ることもできそうです。
六四は、位は正しいから、
日常のちょっとしたことならまだいいのですが、
卦辞で云っている 「大川を渉る」 ような大事、
すなわち、蠱を幹すなんてムリ、と。
想ふに、蠱を治むるは、たとえば溺者を救い、火災を撲滅するが如し、優柔にては到底救い滅しがたし。
これ、
簡潔明瞭でよい解釈だと思います。
*1:80年以上前に亡くなられた方です。