田中谷水という人が、牛の病気を筮し、
謙之蹇 を得たという占。
(筮法は三変筮以外ですね)
そして、このように占考しました。
- 謙には体力衰弱の意がある。(艮体が坤の衰弱)。
- また謙には重きを負うて労する象あり(一陽が衆陰を荷う)。
- 之卦の蹇は足の難み。(蹇はあしなえ)
よりて、この牛は力弱きにもかかわらず、
重荷に耐えて山坂を越え、足が萎えたのだろう。
なお、謙、蹇のいずれにも、
冷えて血留まり、足の難みとなる意がある。
(謙には震アシ、坎チ・ヒエ、艮トドマルの象)
(蹇はあしなえの卦で、坎、艮あり)
それゆえ、針治療をして、
瘀血(オケツ)を去れば治るであろうと断じた。
果してその通りであったと。
(典拠:加藤氏 「易学病占」)