易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

近親の不幸

山沢損[初九の占考]には、 こんな文章があります。 近親の不幸や災厄などもあるかも知れません。 by 易学大講座 このような占考をする根拠、 わかるでしょうか? ䷨「近親」というのは、 応爻である六四のことです。その近親に 「不幸や災厄」があるのは、 …

己ヲ損シテ

古い易書を見ていると、 山沢損のページに、 「愛のこもったプレゼント」 という書き込みがありました。うまい表現だな。 損卦を一言でいい表わしているな。*1 そう思って、柳下「易入門」に 転記しておきました。後日、古書店で、 黄小娥「易入門」をめくっ…

まずはテキストを

「研究書よりまずはテキストをしっかり読む」 と卒論指導を受けた・・これはある文学研究者の言葉です。易経もまたそうです。まずは易経そのものを読む。 易経は特殊なので註釈も合わせて読む。 これが何より大切です。易経そのものを読まなければ、 易経に…

卦意と占法

加藤大岳先生は、 山沢損の[占考]につき、 乾を以て坤を包む包卦である。 泰から坤が運移して来たものだ。 大離の似卦である。 と説明した後に、 このような文章を添えています。 ・・・只今申したことは、 何時でも其のやうに損の卦を 解さなければならな…

三島と仏文学

鹿島 茂 編 「三島由紀夫のフランス文学講座」 ちくま文庫ブックオフにて。 520円也。 たとえば、ラディゲ、ラシーヌのように直接的影響を受けた作家ばかりか、バルザック、スタンダール、フロベール、ジッド、プルーストといった、三島がそれほどに影響を受…

テレビのこと

今日からプロ野球が開幕です。 スマホに「radiko」をダウンロードしました。 夜はテレビで野球観戦。 ようやくテレビが生活の一部になります。 あ、そう云えば、この間、 BS日テレ「三宅裕司のふるさと探訪」 とかいう番組を見てたんだけど、 国立の「ロージ…

泰から来た損

山沢損の失せ物占につき、 易学大講座の[占考]ページには、 このような記述があります。 紛失物は・・・ 多くは外に出て手に戻らず、 戻っても其の三分ノ一は失はれてゐませう。 これ、わかりますか? これは、 易経に云う卦変説であり、 真勢流の交易(交…

まごころ

古い易書に、 こんな文章があります。 神を祭るに誠心を以てする時は 約祭たりとも神明感じ給ふ、 偽り飾る時は重き祭たりとも 神受け玉はず。 質素な薄祭であっても、 誠をもってすれば、 神はこれをお承けなさる。 誠よりも飾りが過ぎていれば、 それは偽…

難卦を得たら

屯。坎。蹇。困。 この四卦を四難卦といいます。× × × × 四難卦を得た場合の対処法には、 次の三つがあります。 超運命的にみて無視する。 苦難を苦難と受け取って、凌ぎ通す。 他の救援を仰ぐ。 × × × × これは、 大岳易の先生ならば、 ご存知かもしれませ…

別れの占

易を学び始めた頃、 不倫中の独身女性を 占ったことがあります。× × × × 「別れた方がよいでしょうか」彼女はそう問いました。こういう場合は、たいてい、 ご本人が別れを予感しているものです。キバって筮を揲えると、 坤為地の六三を得ました。爻辞に曰く…

不応卦・誤占

易占には、 「応卦、不応卦」 という論点があります。得卦が、 占事や占的に応じているか、 あるいは応じていないか、 という問題です。これは端的に、 「的占」か「誤占」かに、 直に通じる問題でもあります。より具体的には、 卦に応卦・不応卦というもの…

佐藤 朔・訳

佐藤 朔・訳 『ボードレール詩集』 旺文社文庫 読みやすくてよい。 何かの折に時々読みます。 注もよい。 これ ↓ なんか新型コロナのよう。引用: 悪魔は たえずぼくの傍らで 動き回り、 触知できない空気のように 周囲を浮動する。 それを呑み込むと、ぼく…

日常の小さな占

旧ブログで書いた記事。× × × × めったにしない、 日常の小さな占です。先日、某古書店の棚に、 今東光 「易学史」 があった。美本。しかも、 神保町の古書店よりも、 10,000円以上も安い。(買おうか、どうしようか)じりじりアブラ汗が流れる。安いとは云…

見よう見まね

新年の易研究会では、 年筮についての雑談をします。ある年、 某氏が自身の得卦得爻について述べると、 ベテラン先生はそれに対して こんなコメントをしました。「あそこは粗相をしてしまう ところですからね」新人であった小生は、 「そそう?」 とその発言…

懲忿窒欲

山沢損を日筮・月筮で得たら、 この大象の文言は使えそうです。 忿(いかり)を懲(こ)らし、欲を窒(ふさ)ぐ。自分の忿りを懲らしめて 再び起こらないように自戒し、 欲心を、まだ増長しないうちに窒ぐ。 (本田「易」) 易経の註釈には、 程子。老子。仏…

呑象の株式占

ある株式の高下を問われた呑象氏は、 筮して解の上爻を得たそうです。爻辞曰、 公用射隼于高墉之上。獲之无不利。本文を引用します。 (表記は改めてあります) 断に曰く、この卦は動きて険を免るるの卦なり。 乃ち今の時に当たり、株式を売却し、 得難きの…

害鳥を射よ!

公用射隼于高墉之上。 獲之无不利。 象曰、公用射隼、以解悖也。 ── 雷水解、上六 高い城壁の上に、 貪欲な害鳥がいて、 内部をきょろきょろ覗っている・・ という爻です。× × × × 安岡正篤氏の解釈がgood ! 最も危いのは高位にある小人である。 容易に手の…

雷雨の象

ネットで、 こんな表現を見ました。 激しい雷雨から思い浮かぶ卦は「水雷屯」 しかし、 屯の大象伝によれば、 雲雷屯。 という卦象ですから、 まだ雨は降ってはいないのです。屯の坎は、 雨ではなく、 「雲」なのですから。「雷雨」の象は、 屯の易位生卦た…

爻辞占の絡繰

三変筮は爻辞占が原則です。とはいうものの、 爻辞どおりに占っても、 的外れなことも多いのです。これは、 爻辞のかけられ方にも、 その原因があります。すなわち爻辞は、 運勢の象を云わないことがあって、 このように振舞えば、 「中徳」を保てるゆえに、…

禴祭

運転免許証の更新に行ってきた。 多磨霊園の中を自転車で突っ切れば、 そこは府中運転免許試験場。 多磨霊園の「隣」の寺には、 ウチの墓があるから、 質素なお祭りをしてきました。 易にいう「禴祭」です。 既済九五を参照のこと。 小生の好きな爻辞です。

出産の象

古人は雷水解に、 出産の象を見ています。彖伝に、 動キテ険ヨリ免ルルハ解。 とあります。転じて、 坎から震の生まれ出た象、 というわけです。帝ハ震ニ出デ・・ と説卦伝にありますから、 震は「生まれ出る」です。これは、 屯卦を想定すると、 さらにわか…

辞占と象占

これも、 旧ブログの記事です。× × × × 易占の時に、辞と象と、 どちらに重きをおくべきか。そういう論点があります。× × × × 「100m決勝、Aは金メダルを取れるか」 を、三変筮で占って、 山地剥の上爻を得たとします。 ☶ ☷ と、 得られた上爻は、 一陽が先…

易占と義理易

「義理易は学者等のするもので、 易占家が行う占筮とは別物だ」そう考える人がいますが、 しかし義理易における高度な解釈を、 易占の判断材料にする占法もあるのです。おそらく、 『易学大講座』を学ぶ易占家で、 三変筮の可否占をされる方々は、 そのよう…

枉れる者

爻辞の解釈においては、 「論語」「中庸」の条をもって、 説明されることがあります。そんな中で、 本日読んだ「論語」の句。 直(なお)きを挙げて諸(こ)れを枉(まが)れるに錯(お)けば、 能く枉れる者をして直からしめん。正しい人々をひきたてて 邪…

昔、易の研究会で

占例を検討した際、 まだ初学者だった小生は、 このような象占をしました。詳細は忘れてしまったので、 アウトラインのみ記します。× × × × それは、 ある方が取った病占で、 「手術を施してがんは完治するか」 を筮して 渙之訟 を得た、 というものです。 ☴…

負乗の象

負且乗。致寇至。貞吝。 ── 雷水解、六三 これを「負乗(フジョウ)の象」といって、 覚えておくとよいです。 ☲ 解卦の六三は、互離を見て、 九四を背負い、九二に乗っている象。占においては、 このように離の形を見ます。 (「易学大講座」等、参照)他には・・…

スタバで本を

カップラーメンをすすって、 近くのスタバで「赤と黒」を読み続く。面白くって50分ほど経過してしまい、 昼休みとしては長居してしまいました。 実際、この瞬間の彼女はすばらしい魅力であった。 (岩波「赤と黒」より) スタンダールは単純に書いて、 どん…

100%当たる?

今のブログ以前にも、 ブログを書いていたのですが、 いにしえの記事を少し手直しして、 ここにアップしてみます。読み返してみると、 若干青い感じが致します。× × × ×「易はうらないの術として、 もちろん神秘にかかわるものである」 (金谷治 「易の話」…

易経と帝王学

平積みされていた、 「貞観政要」を立ち読みすると、 (講談社学術文庫) こんなことが書いてありました。「よき君主は諫言に傾聴する」このような教えは、 易経にも出て来ます。上卦を離とするならば、 六五の君主は、 柔中の徳をもった明君であり、 それが…

アストロエフェメリス

携帯用・ポケット天文歴です。 世界最小で、 2050年まで使えます。 ム、ム・・。 3月、4月は、小生のN月☽に、 T土星♄が乗っているではないか! それと、N太陽☉にT海王星♆も・・