易経を読むブログ

易占目的の ブログ ですが「易経を読む」と謳っているのは、易占に易経は不可欠であるという考えからです。「有料記事」は知っておくべき六十四卦の見方や占例を記してみました。無断転載禁止。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

恒卦を得たら

恒は中の道なり(丘富国)、 恒とするところは中を尊ぶ(大岳)、 と先人は云っています。 六爻を考えてみまするに、 初・四は中に及んでおらず、 三・上は中を過ぎています。 ゆえに常を保てない。 二・五は中ではありますが、 位は不正であり、 また巽体・震体…

易蔵書より

日本占術協会 編・著 写真・・いい顔してますね。 顔とか文章というのは、 その人がどんな占をするのか、 告げているように思われます。

報道統制

みんな北朝鮮平壌放送のおばさんアナウンサーを見て笑っているけど、今や日本の報道統制も同じレベルなんだよ。NHKも民放も政権を全然批判できなくなっているからね。だから重要な情報は知らせられないし、TPPやFTAの枠組みで何が起きているかも全く報道され…

占辞の見方

爻辞には、 占だけが書いてあって、 象のないものがあります。 恒の九二「悔亡」。 大壮九二「貞吉」。 解の初六「无咎」。 ただの二文字ですから、 初心者や易理解の浅い人だと、 戸惑ってしまうのです。ということで、 恒の二爻について。× × × × 悔亡。 …

易占サイコロ

滅多に振らないのですが、 主にプライベート占や、 練習占などで用います。東急ハンズで買いました。簡略な筮具ではありますが、 重さ、大きさなど結構使いやすく、 お手ごろ価格ですし、 気に入っています。「道具より精神が大事」 という易環境で育ちまし…

占法より易経

易占にとって、 易経を読むのは害悪、 という文章を見ました。たぶん、 占法が異なるからでしょうが、 易経は不可欠・・という 立場だってあるのですよ。拙記事を再掲します。× × × × 今は、 「三変筮」 関連の記事が、 検索されることが多い。ブログ主とし…

翻訳あれこれ

「失われた時を求めて」は、 どの翻訳で読んでも一長一短です。現在のところは、 岩波で読んだり、 はたまた光文社だったり、 その時々の気分に応じて、 読んでいます。紙面や活字などは、 光文社に軍配が上がりますが、 「すこぶる」を多用していたり、 そ…

浚く恒にす

浚恒。貞凶。无攸利。 象曰、浚恒之凶、始求深也。 ── 恒卦、初六 まだ初爻なのに、 深く望んで失敗する爻です。しかも貞凶なので、 うまくいくはずがない。白蛾曰く、 百事成さず。 強(し)いて求むることは、 必ず災眚あり。 慎んで退き守るべし。× × × × …

貧乏人

6/3に申請書が来て、 翌4日の朝、投函したのですが。定額給付金は未だ来たらず。いずれ振り込まれるよね。予定外の入金はやはり ありがたい。でも、これって、 未来の自分から貰うお金?

三変筮の爻変

三変筮(略筮)で立卦して、 「水雷屯の三爻変を得ました」 などと、云う人がいます・・× × × × 以下の引用文は、 三変筮における一つの論点で、 易占を嗜む者ならば、 一度は考えてみる必要が あると思います。出典は、 易─占法の秘伝 p.206 ですが、 大岳先…

卦変説

恒卦彖伝の 「剛上而柔下」につき、 卦体をもって解する説。 卦変をもって解する説。 の二つがあります。占をする方は、 卦変説で解釈した方が、 勉強になると思います。更に卦変説には、 泰から来たとする程伝説。 豊から来たとする朱子説。 の二つがありま…

三陰三陽の卦

易学大講座には、 已下のような秘伝が 随所に書かれてあります。大岳易系統の方でしたら、 当然ご存知でしょうが、 こういう文章を読み落とさない ことが大切です。 だいたい三陰三陽の卦といふものは、 泰否を念頭に置いて占考する 必要がありますが、特に…

新潮文庫の誤植

新潮文庫「パルムの僧院」に 誤植がありました。だよね? × × × × 夜中に目覚めると、 今はこの小説を読みます。朝も布団の中で読む。が、 2~3行読んで、 眠ってしまうことも・・最近は、 スタンダールの文章はいい、 と思うようになりました。それは、 ぶ…

三変筮と六変筮

已下の記事は、 先日誰かが読んでいたものですが、 大事なので再掲しておきます。(タイトルは変更しました)× × × × ある店舗を借りて、 ラーメン店を開業することの可否を 占ったという占例です。賃貸物件の条件もいいし、 資金面も特に問題はないが、 開…

手相の本

Twitter上、ある手相の本が アップされていました。Tweetした方は、 手相の専門家である模様。「ア、ソレ、俺も持ってる」 ということで・・・・書棚からおろしてみました。沢井民三 著 「図解 手相の事典」× × × × 中身はこうです。「米国のポインソット氏…

下乾の極

書店で平積みされている易経本に、 「乾惕」という語があります。出所は易経にあります。× × × × 君子終日乾乾。 夕惕若。厲无咎。 ── 易経、乾九三 君子(人格者)たる人は、 朝から晩まで乾々と彊(つと)めて、 惕若(てきじゃく)と油断せず、 緊張して努力精…

机上の算木

机上には常に算木が置いてあって、 易書を読む際参照しています。左右63mmの小さな算木です。 中古品ゆえ邪気が気になりましたが、 詳しい先生に訊くと、 「大丈夫ですよ。 気になるなら神社に行って、 賽銭箱の端にでも置いて、 神前にさらすだけでいいです…

文学的パリ

19世紀フランス小説を、 よりよく読むために・・・ とおもったのですが、 なかなか読めません。鹿島 茂先生は、 バルザック 「ペール・ゴリオ」 の訳者。高遠弘美先生は、 プルースト 「失われた時を求めて」 の訳者。

彖伝を読む

易占をするためには、 卦義の理解が不可欠ですが、 そのためには易経を読むのが 一番だと思います。たとえば、 易経講話 新釈漢文大系 易経 柳下 易入門 などを読みますと、 六十四卦の彖伝を用いて、 卦体 卦変 卦徳 卦象 六爻 の各項目をていねいに 説明し…

感応の理

本田『易』を眺めていると、 こんな文章がありました。 東晉(四世紀)の名僧、 慧遠(えおん)は 「易は感応ということを本体とする」 といった(『世説新語』文学)。 恐らく仏教的な深い意味を含ませて 言っていると思われるが、 発想はこの卦(沢山咸)に …

最下位の龍

次の四文字は、 ネット上、たまにですが、 見ることがあります。× × × × 潜龍。勿用。 ── 易経、乾初九 有為(いうゐ)の士を龍に比し、 有為の士も下位に居る時は、 未だ時を得ず淵に潜んでゐる 龍のやうなものである。 故に用ゐること勿れと言つて、 差出(さ…

積善・積不善

ネット上、よく見る辞です。 過去記事を再掲しておきます。× × × × 積善之家、必有餘慶。 積不善之家、必有餘殃。 ━━坤初六、文言伝善(陽)を積んで行く家は、 地天泰になるから必ず餘慶あり。不善(陰)を積んで行く家は、 天地否になるから必ず餘殃あり。・・…

坤為地

坤為地を吉卦だとか、 よい卦だという人がいる。 たしかにそうなのだが、 占においてはどうか。 純陰の卦で発展性のない時。 開閉で云えば「閉」。 卦辞に「安貞吉」とある。 自己主張や自己実現はだめ。 そもそも家来の道を説いている。 ということで、むし…

悠久書閣の本

中村文聰 著「易学実義」 ごく稀に読むことがあります。 小生の場合、 易辞を占に用いる仕方は、 概ね易学大講座によっていますが、 時々方法の違う本を見ると、 「へ~、そんなふうに見てんだぁ」 と思うことがあります。この中村氏の本を読むと、 「この見…

馬と亀

「黄金の馬」 京王線・府中競馬正門前駅の 改札を出たとこにある。 「ガメラ」 京王線・調布駅構内にある。

徳の盛

以下の引用文は、 咸卦四爻の辞から敷衍して、 書かれたものです。 神を窮め化を知るは、 徳の盛なるなり。 ── 易経、繋辞下伝 神の功徳を窮め尽くし、 化育の妙用を知ると云ふことは、 単なる学者の能く識り得る所ではない。 其の人格が天の徳と同じくなり…

ふたつの秘伝

柳下「易 占法の秘伝」を読んで、 p.165 まで来ました。ゆっくり読み進めておりますので、 亀やナメクジの進捗ぶりです。ところで、 筮法選択の要訣 p.142~ 占的について p.152~ の二項は、 「コレゾ柳下易ノ精髄ナリ」 といったところでしょう。ようく噛…

虚中無我

沢山咸の四爻に、 貞吉悔亡。 とあります。四は心の象なので、 この爻がこの卦の成卦主です。なので、 咸卦全体の注意事項として、 感じる道を、この爻で 説いているのです。貞は「正しい」ですが、 程伝による定義を 述べておきます。 貞者虚中无我之謂也。…

推理的頭脳

始めを原(たず)ね終りに反る、・・ それ易は往を彰(あき)らかにして来を察し、・・ これは、 繋辞伝にある文章です。易は、 直接未来を観るのではなく、 推理的な観方をするのです。すなわち、 過去を明らかにして、 未来を察するという・・占においては、 …